「平和の祭典」への思いを募らせ、期待は最高潮に達した。2020年夏季五輪の開催都市決定を目前に控えた7日、東京都内では大会招致を願うイベントが開かれ、決定の瞬間を飲食店で見守る企画の準備も進んだ。

 世田谷区の駒沢オリンピック公園では、アスリートらによるトークショーや五輪種目の体験イベントがあり、大勢の家族連れやカップルが参加。8日夕まで夜通しの催しで、東京のプレゼンテーションや、開催都市の発表をパブリックビューイングで見守る。

 トークショーでは、バレーボール女子日本代表元監督の柳本晶一さんが「中学1年だった1964年の東京五輪の時、バレーボール女子日本代表が金メダルを取ったのを見て、本気で競技に取り組むようになった」と話し「2020年の五輪はぜひ東京で」と訴えた。

 北京五輪に出場した走り高跳びの醍醐直幸さんらによるかけっこ教室には小学生約50人が参加。世田谷区の小学4年斎藤侑花さん(10)は「東京で開催してほしい。今習っている水泳や体操の競技を見たい」と話した。

 江東区豊洲の飲食店では、NPO法人が決定時のイベントを企画。法人理事長の浅見純一郎さん(38)は「東京に来れば経済も良くなると思う。社会の閉塞(へいそく)感を打開してほしい」と期待を膨らませた。