体操のロンドン五輪代表、田中理恵(26=日体大教員)は19日、都内で引退会見を行った。

 会見の一問一答は以下の通り。

 -競技の本番と今日の会見、どちらが緊張?

 田中

 今日の会見の方が、緊張しています。

 -引退という決意は意志を告げた日なのか、ずっと考えていてこのときが決断の日なのか。決断にいたった日はありますか?

 田中

 特にこの日に辞めようという日はなかった。この1年、また復帰できればいいなと思いながら体育館に行って練習をしてみたりというのを続けていた。また五輪の演技ができるのかどうかというのを考えると、やっぱりもう達成感は五輪で味わったのでもうできないなと思いました。

 -以前から引退を考えていた訳ではなかった?

 田中

 そうですね。とりあえず五輪は五輪で、自分の出せる演技を一生懸命やっていたので、まさかこうやって自分がたくさんの方の前で引退会見をするとは思っていませんでした。

 -モチベージョンが上がらなかったことと、達成感が大きかった?

 田中

 大きかったですね。

 -どういう体操を目指してきた?

 田中

 私自身は、きれいな体操、美しい体操を1番に考えてやってきましたし、自分の弱い部分でもあったんですけど、自分が1番になりたいとか、優勝したいということよりもたくさんの人が見に来てくれていて、そこでみなさんに感動を与えられるような演技をすることが目標でした。

 -女子体操競技における、年齢をどう考えるか?

 田中

 よく18歳~20歳くらいがピークと言われている体操競技ですが、私自身年齢を考えて体操競技をしていなかったので、24だから、25だからと実際のところ考えて練習はしていませんでした。でもたまたまピークが25歳で五輪にばっちりピークを持ってこれたことは、自分自身でもよかったと思いますし、自分が25歳で五輪に出たことによって、今の大学生の選手たちがすごく頑張ってくれているのも実際試合を見ていて感じるので、それは良かったかなと思います。

 -若い人に希望を与えられた?

 田中

 そうですね。日本体育大学の後輩たちも大学3年生も4年生もがんばっているので、「理恵さんが25歳で五輪に出たから、私たちもまだまだ若いです」と言ってくれる子たちもいるので、それはすごくうれしいです。

 -今までよかった演技と、いちばんつらかったもの、その理由は?

 田中

 1番よかったなと思うのは、2012年の全日本選手権とNHK杯で個人総合優勝できた試合が本当に自分自身ベストな演技だったんじゃないかなと思います。理由は五輪の予選会ということもあったので、また3きょうだいで絶対行きたいという気持ちもすごくあったので、3人で五輪の切符を手にできたことは最高の試合でした。苦しかった試合は、あまり苦しかったことは覚えていないんですけど。ロンドン五輪のときにもう少し自分の演技ができていれば、楽しい試合になっていたのかなと思います。

 -両親、きょうだいとの引退の相談は?家族への思いは。

 田中

 引退会見をするという話は、家族全員にしました。みなさんお疲れ様という声をいただいたので、私から今までありがとうございましたという電話は、しました。本当に…(涙をこらえる)お父さんとお母さんがいなかったら田中3きょうだいもこうやって活躍もできていなかったと思いますので、本当にお父さんとお母さんには感謝の気持ちで一杯です。まだまだ恩返しできていないんですけど、これからしっかり、今まで育ててきてもらった分、いろんなことで恩返しをしていかないといけないなと思います。

 -今後の体操界、大学への恩返しは具体的に?

 田中

 教員として体操競技の後輩の指導もいろんな形でアドバイスできたらいいなと思いますし、今年、世界選手権でナビゲーターをやらせていただいて、スポーツを広める仕事も自分自身楽しかったので、やりがいがあるなと思っています。これからもう少し自分がはっきりして、何をやっていきたいかはこれから考えていきたいと思っています。

 -体操人生で点数をつけるとしたら?

 田中

 90点。(残りの10点は)もう少し五輪でミスのないいい演技ができれば良かったのかなと思います。

 -今まで体操を辞めたいと思った瞬間は?続けてこれた原因は?

 田中

 今まで体操をやっていて、高校3年間がケガもありましたし、自分自身体操としっかり向き合えない3間だったので、そこが1番辞めたい時期でもありました。でも兄と弟ががんばっている中で、私だけ結果を残せていない悔しさもありましたし、ちょうど高校3年生の悩んでいる時期に日本体育大学の先生方にスカウトをしてもらい、大学で1番強い日本体育大学に入学させていただいたことが、今の自分があるんじゃないかなと思います。

 -会見のことを聞いたきょうだい、家族の反応は?

 田中

 本当に今までお疲れ様とメールが来たので、こちらこそありがとうございましたと返しました。

 -最後の引退決断の背中を押してくれたきっかけは?

 田中

 特に無いですね。(自然と?)そうですね。

 -2020年東京五輪をどう盛り上げたいか?

 田中

 小さい子たちも好きなので、講演に行って体操教室をするとか、子どもたちに五輪に出た選手だからこそ五輪の楽しさ、すばらしさも間近で子どもたちに伝える活動もやりたいなと思います。(メディアを通しての活動は?)お話がくれば、メディアを通しての活動もしたいなと思います。

 -田中選手の功績は?

 田中

 私自身、何かでメダルをとったとか、世界大会でメダルをとったことは無いんですけど、25歳で五輪に出られたことは、諦めない気持ちはこれからの子どもたちに残せたことじゃないかなと思います。

 -体操で学んだことが、体操以外で生きたことは?

 田中

 体操競技を通じて表現することだったり人前に立つことには慣れていたので、2020年のスピーチをやらせていただいたときには堂々とスピーチできましたし、この1年体操以外のことにもいろいろなことに関わらせていただいて、自分自身改めて体操が1番大好きだなと思いましたし、スポーツのことももっと知りたいなと思いました。-腰や体の状態も引退の原因の1つですか?

 田中

 五輪の時期はだいぶいろいろなところ痛かったのですが、休養させていただいて治ってきているので、今は問題はないです。

 -どういった選手を育てたいか?また、体操を通じて伝えたいことは?

 田中

 1番は体操をみなさんに好きでいてほしいなという気持ちを伝えたいです。また、自分が決めた目標に向かって諦めないで最後までがんばってもらえる選手を育てたいなと思いますし、体操を通じて人間性だったり、人に感謝をできる選手を育てたいなと思います。

 -猪瀬知事の辞職についての感想は?

 田中

 招致の方ではお世話になったので、感謝はしています。

 -教員以外の仕事でやってみたい仕事は?

 田中

 いろいろなことをやってみたいなと思います。お声をかけていただいて、考えてみようかなとは思いますね。

 -女優にスカウトされたこともあるが、女優への興味は?

 田中

 体操の田中理恵というのはすごく大切にしたいので、そういうことは考えていません。