体重無差別で争う柔道の全日本選手権は29日に東京・日本武道館で行われる。

 注目選手が28日に東京都文京区の講道館で記者会見し、上川大樹(24=京葉ガス)は「全員が目標とする大会で優勝するのは誇りだと思う。理想は秒殺でオール一本」と強気な言葉で初優勝を誓った。

 大会は世界選手権(8月・チェリャビンスク=ロシア)100キロ超級と100キロ級代表最終選考会を兼ねる。5日に全日本選抜体重別選手権100キロ超級を制し、代表入りが有力な上川は「まずはここで勝つ。その力が自分にはある」と言い放った。

 25歳の七戸龍(九州電力)は「全日本では毎回悔しい思いばかりなので力を出し切りたい」、昨年準優勝の原沢久喜(日大)は「思い切った柔道をする」と初の日本一へ意気込んだ。

 昨年の世界選手権73キロ級を制して出場権を得た大野将平(旭化成)は「軽量級の僕が重量級を投げれば会場は素直に沸いてくれる」と不敵に笑った。

 国際大会で不振が続く100キロ級は、今大会の結果次第で世界選手権に代表を派遣しない可能性がある。熊代佑輔(ALSOK)は「勝っていくしか選ばれる道はない」と悲壮な決意を示した。