国際オリンピック委員会(IOC)は30日、ウクライナ西部の都市リビウが政情不安や経済情勢の悪化が続いているため、2022年冬季五輪招致からの撤退を決めたと発表した。リビウは26年五輪の招致を目指す。

 22年五輪招致ではストックホルム、クラクフ(ポーランド)も既に撤退を表明しており、アルマトイ(カザフスタン)と北京、オスロの3都市による争いとなった。

 ウクライナのヤツェニュク首相と会談したIOCのバッハ会長は「現状では招致を続行するのは極めて困難だろうとの結論に達した」と説明し、再挑戦には理解を示した。同首相は「26年五輪招致はウクライナの経済的復興につながる可能性が大いにある」と期待した。

 歴史的な街並みが美しいリビウは、12年のサッカー欧州選手権では開催都市の一つだった。

 IOCは7月7日の理事会で第1次選考を実施し、来年7月31日にクアラルンプールで開く総会で開催都市を決める。