バスケットボール男子のナショナルリーグ(NBL)の和歌山は7日、NBLに対して退会届を提出した。選手への報酬未払いなど経営難に陥っていたが、最終的にチームは破産した。リーグ期間中にもかかわらず、10月に同じように経営破綻したつくば(その後に新運営法人に移譲され参戦継続)に続く2チーム目の経営破綻で、リーグの管理能力が再び問われることになった。

 この日都内で会見したNBLの丸尾充理事長は「昨年の経営難で経営陣の刷新をしてスタートしたが、結果的に地元の協力体制が得られなかった。収入の入りの方が予定していたより大幅に減ってしまった。集客も目減りして、最後の試合は300、400人みたいな集客になり、入場料収入も減った」と説明した。

 休部したパナソニックを引き継ぎ発足した和歌山は、NBL初年度の昨季に準優勝した。しかし、経営面ではスポンサー集めなどに苦しみ、準優勝の選手への報酬約760万円も未払いとなっていた。

 つくばのケースでは、新運営法人の設立までリーグがチームを管理下に置いたが、和歌山は次の運営母体のめどが立っていないことから、管理下に置くことは保留する。21日にはアイシンと敵地での試合が組まれており、それまでに判断する。もし、引き継ぎ先が決まらず完全消滅すれば、5月まで続くリーグ戦の日程再編などが迫られることになる。