ボブスレーのトリノ五輪代表、桧野真奈美(29=道連盟)が強力なバックアップを受け、10年バンクーバー五輪で上位進出を目指す。4日、母校の北翔大で「プッシュトラック」完成のオープニングセレモニーが行われた。北翔大の同窓会が中心となり、約500万円かけ、陸上トラック横に直線約70メートルのレーンを設置。夏場のスタート練習に使用する。

 同様のトラックは日本で3カ所、北海道では初となる。今後は桧野を含めた日本代表の練習拠点として活用される。日本代表合宿最終日にあたるこの日、実際に使用した桧野は「ソリが重たいので実戦に近く、いいトレーニングになる。すばらしいです」と感謝した。

 練習環境だけでなく、資金面でもサポートを受ける。桧野の札幌後援会がこの日、発足した。全国の法人、個人からインターネットなどを利用し、会費を集める。目標会員数は1万人。会費の一部は遠征費などの年間運営費1500万円に充てる。桧野は「ソリの1度の輸送だけで100万円かかる。資金難でやってきたのでありがたい。これで競技に集中してしっかりやりたい」と話した。バンクーバーに向け、準備は整いつつある。【長島一浩】