日本スケート連盟が感染が拡大しているインフルエンザ対策として、フィギュアスケートの11月のNHK杯(長野)と12月のGPファイナル(東京)で会場入り口に消毒薬を置き、会場内で観客にマスクを販売する方針を固めた。選手への感染防止が目的で、観客への対応策としては国内初の措置。国際大会2大会だけでなく、12月の全日本選手権(大阪)でも同じような対応を取るか検討中という。

 10月のジャパン・オープン(埼玉)ではスタッフ、出場者らに手などの消毒の励行を呼びかけたが、観客に対しては今回が初めて。NHK杯からは報道陣にも、取材ゾーンでのマスク着用を求める。同連盟の担当者は「新型インフルがはやり始めて、8月くらいから対策を検討してきた。消毒は強制ではないが、気にするお客さまの要望に応えた形」と説明した。マスクは「無料配布できるほどお金がない」との理由から、2大会の会場で、1枚数十円程度で約1万枚を販売する予定にしている。

 NHK杯には女子の安藤美姫(21)、男子の高橋大輔(23)小塚崇彦(20)らが出場し、GPファイナルには韓国の金妍児(19)浅田真央(19)らが参戦する可能性がある。【鎌田良美】