<スピードスケート:真駒内選抜>◇初日◇28日◇札幌・真駒内セキスイハイムスタジアム

 女子500メートルで高木美帆(幕別札内中3年)が、2回合計1分21秒09(1回目40秒58、2回目40秒51)で2位に入り、シニアの大会で初の表彰台に立った。23日に大会のあった中国から帰国したばかりだが、2回ともに2位。「今季、屋外で滑るのは初。緊張したけどこんなタイムが出るなんてびっくり」とおどけた。

 長距離もこなすオールラウンダーは、14年ソチ五輪の期待の星だ。昨季、2月の世界ジュニア選手権で総合4位に入って躍進。今季も14日の帯広の森競技会で同種目の2回合計で国内中学新を樹立した。続くジュニアW杯でも500、1000メートルで優勝と勢いは止まらない。

 夏はサッカーのFWで活躍し、昨年12月に全国の有望選手を集めたキャンプに参加するなど運動神経は目を見張る。日本連盟の鈴木恵一強化部長は「体重の乗ったスケーティングができる。(同じオールラウンダーだった)橋本聖子より上手。ソチの目玉だ」と絶賛した。

 10年バンクーバー五輪代表は厳しい状況だが、高木はあきらめていない。12月4日からの浅間選抜を欠場し、12月の五輪代表選考会(長野・エムウエーブ)に照準を定める。「可能性のある種目に出て一発にかけたい」。伸び盛りの中学生に怖いものはない。【松末守司】