「ミキプルーンスーパーカレッジバレー2009

 全日本バレーボール大学男女選手権大会(全日本インカレ)」が30日、東京体育館で開幕する。女子118校が大学日本一をかけて12月6日まで熱戦を繰り広げる

 女子では秋季関東大学バレーボールリーグ戦を制した筑波大が、最後の大会に向けて自信をつかんだ。昨年までのように、身長180センチを超える大型選手はいない。その分基本を重視し、守備やつなぎの精度を磨き上げ、粘り強さを身につけてきた。

 しぶとく拾ってつないだボールを決めるのが、主将でエースの皆本明日香(4年)だ。皆本は「主将として、周りを見たり声をかけることはもちろんですが、自分はまず、しっかり得点を決めてエースとしての仕事をしてこそ、チームを引っ張れる」と言う。身長175センチで、飛び抜けた高さがあるわけではないが、ジャンプ力とパンチ力のあるスパイクで得点を重ねる。

 2年の秋に、左ひざ前十字靱帯(じんたい)断裂の大けがを負い、長期間コートを離れた。しかし皆本は、そのピンチをチャンスに変えた。リハビリ中に体を作り直し、下半身を徹底的に鍛えたことで、けがをする前よりジャンプ力が増した。スパイクフォームも変えた。それまではスパイクを打つ際に体の軸が傾いていたが、軸をまっすぐに修正することで、さらに打点が高くなった。

 今年7月にはユニバーシアードに出場。国内では対戦したことのない高さのある相手と戦い、ブロックを見てコースを打ち分けたり、ブロックアウトをとるコツをつかんだ。攻撃だけでなく得意のブロックでもチームに大きく貢献した。

 大学生活最後の大舞台に向けて、「今年は上級生が多いこともあって、信頼関係の強いチーム。筑波らしいバレーをしたら負けないと思う。今年こそは、絶対優勝したい」。頼れる主将が力強く語った。