フィギュアスケート男子で10年バンクーバー五輪銅メダリストの高橋大輔(28=関大大学院)が14日、故郷の岡山県内で会見し、現役引退を発表した。

 中2から高橋を指導する長光歌子コーチ(63)も会見に出席した。教え始めたころ「僕はここまでくるのに、いろいろな方に支えられた。どういう風に恩返ししたらいいんでしょう?」。14歳の少年からそう聞かれ、「そういう素晴らしい感情を持った選手はいない」と感動したという。母清登(きよと)さん(64)は「ほっとした気持ちと、寂しいなという気持ちが半分半分」と複雑な様子。4兄弟の末っ子は、母が働く地元の美容「タムラ」のワックスの効いた床を運動靴で踊り、演技練習をしていたこともある。立派に成長した息子に「人並みですけど、よく頑張ったな、お疲れさん」とねぎらった。