日本選手権を兼ねるラグビートップリーグ決勝トーナメント(T)準決勝が8日、各地で開催される。ヤマハ発動機は、東京・秩父宮ラグビー場で3連覇を狙うサントリーと対戦する。王者撃破し、リーグ初制覇へ王手をかける。

BK陣で最年長のSH矢富勇毅(33)がチームを引っ張る。決勝T1回戦では長短のパスを織り交ぜ、スペースを見つけてはステップを切って走り込み、好機を演出した。今季は負傷で出遅れ、10月6日、リーグ第5節の東芝戦から出場し、コンディションを上げてきた。矢富勇は「トーナメントでピークがくるように調整してきたし、状態は良い。去年は強みを出せずに敗れたので、借りを返したい」と昨季2戦2敗の雪辱に燃える。

後輩に刺激を受ける。矢富勇の母校の早大が6勝1敗で帝京大との両校優勝となったが、8年ぶりに関東大学ラグビー対抗戦を制した。優勝を決めた2日の早大-明大戦でテレビ中継の解説を務めた矢富勇は「解説ではなく応援になってました」と笑いながら「エナジーをもらった。OBも頑張っていることを試合で見せたい」と誓った。【大野祥一】