<ラグビー・関東大学リーグ:関東学院大47-0中大>◇リーグ戦◇13日◇東京・江戸川区陸上競技場

 リーグ戦が開幕し、3年ぶりのリーグ優勝を狙う関東学院大が中大に47-0と完勝した。8月の長野・菅平での夏季合宿中に新型インフルエンザの感染者が出て、練習試合ができないまま迎えた開幕戦だったが、前半4トライ、後半3トライの猛攻で白星発進した。

 関東学院大は前半で、実戦不足の不安をぬぐい去った。前半5分、ゴール前のスクラムから、2日前にNO8を任された山田傑(すぐる)が抜け出し先制トライ。続く17分には再び山田がトライ。30分とロスタイムにもトライ。桜井監督は「個々のタックルやボールコントロールも発揮できたし、初戦を0点に抑えられたのはよかった」とひと安心の様子だった。

 8月の合宿中、新型インフルエンザがまん延し、1週間ほど全体練習を自粛。練習試合は次々と中止となり、紅白戦もできなかった。ラインアウトやモールの練習がないまま迎えた6月28日の招待試合(早大戦)以来の実戦。選手は「ラグビーができて楽しい」と、縦横無尽に駆け回った。

 一昨年は大麻事件で大学選手権を辞退。4月まで練習を自粛した昨年は、全国選手権の1回戦で早大に敗退した。そして今年はインフルエンザ。その後遺症を感じさせない快勝に安藤主将は「いいスタート」と、納得の表情。

 しかし、関東学院大にとってリーグ戦は通過点。「4年生がまとまるチームは成績がいいんで、今年は期待できるかな」と、桜井監督らの目はすでに年末に向いていた。【鎌田良美】