横綱朝青龍(28=高砂)が30日、名古屋場所(7月12日初日、愛知県体育館)に向けて本格始動した。愛知・蟹江町の高砂部屋でのけいこ始めに参加し、弟弟子の平幕朝赤龍を相手に14番取って13勝1敗。攻防の中での巧みさは健在だったが、わずか3番で苦しさで顔をしかめるなど、体調不十分な状況をうかがわせた。

 朝青龍は夏場所14日目の日馬富士戦で右腰を痛打し、慢性化した左ひじ痛の治療も合わせて5月30日からモンゴルへ帰国し、前日の29日に再来日したばかり。関係者は「ジムなどでトレーニングはしていた」と話すが、体つきは腹が出て筋肉が緩んだ状態に見えた。けいこ後は「(午後1時からの)力士会で話すから、下がれ」と不機嫌に言うだけだった。