大相撲の賭博問題などを調査する日本相撲協会の特別調査委員会は17日、暴力団関係者との接触を2件報じられた貴乃花親方(元横綱)から事情を聴き、同親方が2件とも報道を全面否定したと発表した。同親方はこの日、愛知県体育館で受けた村山弘義理事長代行による事情聴取にも、同様に答えた。

 6月に新弟子勧誘で訪れた愛媛県で保護者らと一緒に食事をした際に暴力団関係者が同席したと報じられた件で、特別調査委はほかの関係者からも貴乃花親方の説明と一致した事実関係を聴いたと公表した。

 村山理事長代行は、2年前の夏に神戸市で開かれたイベントで暴力団関係者と同席したと17日に一部で報じられた件について、貴乃花親方からそのイベントが家族旅行先で偶然に参加した阪神大震災の慰霊祭で、千人程度が参加していたと報告を受けたと説明した。

 特別調査委は2件についてさらに調査を進め、20日をめどにして最終結論を出す。18日の理事会でも報告する。