07年6月に大相撲時津風部屋の序ノ口力士、時太山(当時17、本名・斉藤俊さん)が暴行死した事件で、傷害致死罪に問われた元親方の山本順一被告(58)の第4回公判が25日、名古屋地裁で開かれた。同罪に問われ、すでに有罪が確定した兄弟子2人が検察、弁護側双方の証人として初出廷。「暴行を指示していない」などの山本被告の主張を、あらためて否定した。

 25歳の兄弟子は興奮気味だった。弁護側に「教えてやれ、やってやれ、は本当に記憶にあるか」と聞かれ「なかったらここで言うわけないじゃないですか!」と語気を強め言い返した。先に証言した兄弟子の暴行を再現させられると「それはさっき聞いたんじゃないですか」と“物言い”をつけた。弁護側は「あなたの記憶を聞きたいので」と苦笑し、傍聴席ではクスクスと笑いが起きた。