横綱審議委員が、今場所の大関千代大海(33=九重)陥落を受けて、場所後の委員会での大関への再注文を示唆した。

 千代大海が2勝13敗だった春場所後「かど番ばかりでふがいない大関」として、やり玉に挙げ、異例の「かど番回数制限」などの提案があった。その際に口火を切った沢村田之助委員(歌舞伎役者)は「話題になると思います。7日目に場所を見に行き、千代大海のひどい姿を見ました。今のままでは(初場所で)10勝は出来ません。引退勧告してもいいぐらい」と厳しい見解を示した。

 石橋義夫委員(共立女子学園理事長)は「大関は力士の手本の存在なのに、みっともないというか。かど番を14度もする大関がいることが、相撲界にとっていいことなのか、困ったものだと思っていました」。横審が大関に言及するのは異例だが「横綱になる人がいないことが問題」(沢村委員)と、大関陣の奮起を促していた。