大相撲時津風部屋の序ノ口力士時太山(当時17、本名斉藤俊さん)の暴行死事件で、傷害致死罪に問われ1審で懲役6年の判決を受けた元親方山本順一被告(59)の控訴審初公判が25日、名古屋高裁(片山俊雄裁判長)であり、弁護側は「死亡直前のぶつかりげいこに違法性はない」などとして執行猶予付き判決を求め、検察側は控訴棄却を主張した。即日結審し、判決は4月5日の予定。

 弁護側は控訴趣意書で「兄弟子らの供述に食い違いがあり、暴行がすべて親方の指示に基づくとするには疑いが残る。ぶつかりげいこは制裁目的ではなく適法」と主張した。1審名古屋地裁判決は山本被告の兄弟子ら(執行猶予付き有罪確定)への暴行指示と、ぶつかりげいこの違法性を認定。山本被告が主導したとして実刑を言い渡していた。