暴行騒動の責任を取って引退した元横綱朝青龍関(29)が6日、初めて一連の騒動を謝罪した。春場所を前に、大阪市内で行われた「大阪高砂部屋後援会激励会」に参加。現役力士の激励や乾杯が終了後、約1300人の後援者を前に、壇上に現れた。公の場では、2月4日の引退会見から30日ぶりに、口を開いた。

 元朝青龍関

 こんばんは、朝青龍です…元。残念ながらわたし、優勝しながらいろんな騒ぎを起こして申し訳ないです。みなさんの支えがあって25回の優勝ができました。弱冠29、今年30になりますが、第2の人生のために頑張っていきたいと思います。

 自慢のメガネはなかったが、しっかりとまげを結い濃紺のスーツ姿。「頑張れ」の声に、笑顔で「本当に幸せだね」と返した。約2分間の別れのあいさつでは、引退会見では出なかった「申し訳ない」の言葉も。それでも最後は、ちゃっかりと「引退相撲」の協力をお願いした。

 元朝青龍関

 10月3日に東京で断髪式を考えております。その時はみなさんの力をもう1度、お借りしたいと思います。ご協力をお願いいたします。

 引退会見後、米国に滞在し、2月24日に再来日した。3日に福岡入りして4日に帰京し、この日大阪入りと国内を動き回る。だが警視庁は、暴行問題について事情聴取する意向を変えていない。立件されれば、引退相撲の開催も危なくなる。後援者へのケジメはつけたが、騒動はまだ終わっていない。【近間康隆】