静岡学生野球秋季リーグで2季ぶり8度目の優勝を果たした日大国際関係が、岐阜、三重リーグ優勝校との東海地区代表決定リーグ(25日、三重・北勢中央公園野球場)に臨む。明治神宮大会(11月15日開幕)への第1関門。2位以内に入ると、第2関門となる愛知、北陸リーグとの王座決定戦(31日開幕、愛知)に進むことができる。3番麻生知史三塁手、4番松井淳中堅手(ともに3年)の強力スラッガーコンビの打撃が、難関突破の鍵を握る。

 全国屈指の破壊力を持つ麻生、松井コンビが、日大国際打線をけん引する。88~95年に東都リーグの日大を率いた和泉貴樹監督(54)は「真中(満=元ヤクルト)北川(博敏=オリックス)渡辺(博幸=元中日)がいた、あの打線がよみがえる」と回想する。後にプロへ進んだ3人を擁した92年の日大は、21年ぶりに戦国東都を制し、明治神宮大会で8強入りしている。

 2季ぶりに優勝した県リーグでは、AM砲が打ちまくった。3番麻生は、打率4割7分4厘、18打点、3本塁打で打撃3部門の頂点に立った。昨秋以来、2度目のリーグMVPも獲得。秋の爆発の理由は「パワーが少しついた。打球が飛ぶようになった」。筋力トレーニングは全くしない。代わりに「1日200グラム以上」もの肉を食べる。パワーの源となるタンパク質を十分補給し、肉食獣のように投手に襲いかかる。

 麻生の次には、こちらも長距離砲の4番松井が控える。秋の打率は「あまり調子がよくなかった」と言いながら、麻生に次ぐ4割5分。最終戦(対東海大海洋)では、松前球場の右中間最深部に今季初本塁となるリーグ通算5号を放った。今回の試合会場となる北勢公園は、昨春の東海選手権で2試合連続本塁打を放った験のいい球場。今秋から背番号を1から当時着けていた33に変更しており「東海大会までには(調子を)ベストに持っていきたい」と意気込んだ。

 互いの存在を認め合うAM砲が、2年ぶりの王座決定戦進出へ暴れまくる。【斎藤直樹】