日本シリーズのような短期決戦は、初戦の入りが非常に重要だ。ここを勝つか負けるかで、チームの精神状態が全然変わってくる。

交流戦で対戦しているとはいえ、その時とは選手の状態も違うし、お互い情報量は少ない。私も日本シリーズで巨人と対戦した。その経験からいえば、対戦の少ない相手に初戦で勝てば乗っていけるが、敗れると相手がてごわいなという印象を持ってしまいがちだ。精神的に後手に回ると、2戦目以降にも響く。

選手個人でも、独特の緊張感の中で初戦でヒット打てば、気持ちが楽になるもの。打線も同じだ。広島菊池が初回に打った本塁打は彼の思いきりの良さが出たもので、この1発で打線の硬さが取れ、追加点も奪えた。相手エース千賀を捕まえたことで、打線は手応えも得たはずだ。5回のミスからの同点はもったいなかったが、総力戦での引き分けを悲観する必要はない。(日刊スポーツ評論家)