阪神紅白戦 1回表紅組2死三塁、マルテは左越え2点本塁打を放つ(撮影・上山淳一)
阪神紅白戦 1回表紅組2死三塁、マルテは左越え2点本塁打を放つ(撮影・上山淳一)

阪神の新助っ人ジェフリー・マルテ内野手(27=エンゼルス)が11日、春季キャンプの紅白戦に5番一塁で出場し、来日初打席で本塁打を放った。1回に左翼席へ放り込むと、2回の第2打席は中前へタイムリー。日刊スポーツ評論家の桧山進次郎氏(49)がメジャー30発男の「デビュー戦」を解説する。

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初の実戦で本塁打を打ち、マルテ本人が一番ホッとしているだろう。ストレートが来るのを分かりきった場面で、小野の調子もいまひとつだった。それでも一発で仕留めて打ったことは評価できる。打撃フォームを見て、クセのなさを感じた。バットを寝かせて構えて、素直にバットが出せる。対応力はありそうだ。スイングは力強さというよりは、シャープに振っていく感じだ。中距離ヒッターのイメージだが、甲子園の浜風に乗れば、本塁打を量産できるだろう。守備も無難にこなし、今の時点でマイナスイメージはない。 ただし、昨年のロサリオも打撃技術では問題なかったと思う。実戦をこなせば、変化球が多くなる。その変化球を狙って打てるかが、外国人打者が日本で成功する鍵になる。ストレートばかりを狙っていては通用しない。首脳陣やスコアラーは日本の投手の攻め方を伝える。本人が割り切って変化球を待てるか。心理的な面での柔軟性、臨機応変さに期待したい。(日刊スポーツ評論家)

近本の打撃を見る左から本紙評論家の桧山氏、広沢氏(撮影・上山淳一)
近本の打撃を見る左から本紙評論家の桧山氏、広沢氏(撮影・上山淳一)