プロ入り後初めてブルペン投球を行ったヤクルト奥川(撮影・菊川光一)
プロ入り後初めてブルペン投球を行ったヤクルト奥川(撮影・菊川光一)

ヤクルトのドラフト1位奥川恭伸投手(18=星稜)が22日、プロ入り後初めてブルペン投球を行った。 1月の新人合同自主トレ中に右肘に軽い炎症が見つかり、宮崎・西都2軍キャンプで慎重に調整を進めてきた。

立ち膝の小山田ブルペン捕手を相手に、直球を22球。久々のブルペンに笑顔を浮かべ、終了後は捕手とグータッチもした。

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奥川のブルペン投球前のキャッチボールをまずチェックした。周囲からの高い評価を前提にすると、最初の印象はバランスが悪く感じた。コーチ陣も、その後にブルペン入りするのか心配そうにしていたが、ブルペンでは一転、素晴らしかった。球はほぼぶれず、小山田ブルペン捕手の構えた位置に収まっていた。

捕手の右肩あたりにきれいな回転で、スピンの利いた球が来ていた。ぶれたのは2、3球ではなかったか。それほどしっかりコントロールされていた。シュートした球もなく、ややそれた、という印象だ。

最も感心したのは、キャッチボールでのバランスの悪さから、ブルペンでの素晴らしい立ち投げへと修正した点だ。小野寺2軍投手コーチは「キャッチボールからブルペンに入る間に何かしていたようです」と言っていた。自分でどこに原因があるか考え、ブルペンまでに整えた。非常に重要なことだ。

コーチの指示で、捕手は途中から立った状態から膝立ちの中腰になった。それだけコーチも奥川本人も感触がよかったのだろう。

高卒1年目の投手の立ち投げの段階で、他の投手と比較するのは、それほど意味のあることだとは感じない。これから投球の強度が上がり実戦に入るのだから、軽々に比較はしたくないのが本音だ。ただ主観として感じるのは、18日に沖縄セルラー那覇で見たロッテ佐々木朗の方が指にかかった時のスピードはあるように感じた。

この日の奥川の球も非常に力強く、まとまりという点で素晴らしいものを感じた。奥川はまだ線が細い。佐々木朗と同様に、鍛えて下半身がもっと大きくなった時、どんな球を投げるのか非常に楽しみだ。(日刊スポーツ評論家)

初ブルペンで22球を投げ、受けた小山田ブルペン捕手(右)と笑顔でグータッチを交わすヤクルト奥川(撮影・菊川光一)
初ブルペンで22球を投げ、受けた小山田ブルペン捕手(右)と笑顔でグータッチを交わすヤクルト奥川(撮影・菊川光一)