広島大瀬良大地投手(29)が4回8安打5失点で今季初黒星を喫した。

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1回表阪神2死二塁、マルテに先制中越え2点本塁打を打たれた広島先発の大瀬良(撮影・加藤孝規)
1回表阪神2死二塁、マルテに先制中越え2点本塁打を打たれた広島先発の大瀬良(撮影・加藤孝規)

広島先発の大瀬良は立ち上がりから前回登板までの調子ではなかった。速度どうこうというより角度があって回転のいい本来の真っすぐが見られなかった。引っ掛けたり、思うところに制球できなかったり、という感じだった。

こうなると外角スライダー、シュート気味の球が生きてこない。本来の真っすぐが投げられない状態になると変化球も思うように操れなくなるものだ。

4回ぐらいに調子が戻ってきた感じがしたが近本に投げた球が力んでしまい、少しシュート回転で真ん中に入ってしまったのはもったいなかった。

大瀬良にとっては1つの経験になったのではないか。ナイターの登板予定が中止になり、デーゲームでのスライド登板。自身初めてということのようだが、自分が監督だったときからデーゲームに彼を投げさせること自体が少なかった。カードの頭に投げさせたい投手なので金曜、火曜でナイターがほとんどだった。

もっともこの登板、自分が監督でも投げてもらったと思う。すでにそのレベルに入っているし、難しくてもカードの最初にいってほしい投手だからだ。無観客試合とはいえ地元での開幕。気負いはなかったと思うが残念だった。それも含め、今後に生かしてほしい。(日刊スポーツ評論家)

広島先発の大瀬良(撮影・前田充)
広島先発の大瀬良(撮影・前田充)