阪神高橋遥人投手は値打ちのある投球だったね。ボールの内容は、今シーズンここまで2試合に登板した巨人戦のほうが良かった。3試合目は球質も含めて本調子でないのは高橋自身がいちばん分かっていたはずだ。
でもいかなる状況でも勝てるピッチングができるのが、好投手の条件の1つなんだ。調子が良いときには勝てるが、不調のときはダメというのはいただけない。自分の調子に納得がいかなくても勝てる投球をした点に可能性を感じるね。
2回はビシエドが右前打、高橋にも一、二塁間を抜かれた。阪神バッテリーにとってはまさかのエンドランだった。阿部の遊ゴロ併殺の間に先手を取られたが、よく1点でしのいだ。8イニングのうち5回まで走者を背負ったが“ここ”というときに踏ん張れた。
打線がビハインドをひっくり返し、絶好の援護点が生まれた。打線に感謝だよ。バックで守っている野手も高橋の状態をつぶさに感じ取っていただろう。粘り強く投げる姿に反応したんだ。つまり打線の奮起も高橋の投球が導き出したということだよ。
今は、1試合ごとにめいいっぱい投げている結果だ。これから長いイニングを投げていけば、スタミナ、駆け引きも含めてトータルでの抑え方も習得するだろう。このピッチャー、今は触らないことだね。(日刊スポーツ評論家)






