不安材料を探すのが難しい-。リーグ連覇と5年連続日本一をかけ、ソフトバンクが21年シーズンに突入する。日刊スポーツ評論家の浜名千広氏(51)が今季の戦いを占った。
不安はほとんどないが、強いて言えば、本来の直球が戻っていない高橋礼と、1番二塁を期待される周東に当たりがないことくらい。大きな不安が見当たらないのが今年のホークスだ。【取材&構成・浦田由紀夫】
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今年もパ・リーグ順位予想で優勝候補筆頭に、ソフトバンクが挙げられている。浜名氏も優勝予想で、他球団が追いかける状況となる。昨季は中村晃と、キューバ勢助っ人野手コンビが開幕にいなかった。
浜名氏 久しぶりにベストメンバーが組める。今年は若手の台頭でキャンプから激しい開幕1軍争いが行われてきたが、結局大きな戦力は出てこなかった。そこは少し物足りないが、それだけ主力が元気だということだ。
千賀が昨年に続き開幕にいない。中継ぎ主力モイネロが不在と、投手陣は必ずしも万全といえない状況もある。
浜名氏 千賀はおそらく4月上旬には(1軍に)上がってくるだろうし、モイネロも今季絶望の状態ではないからあまり心配していない。投手陣で強いて不安を挙げるなら、高橋礼。自慢の速球が本来のスピードではない。アンダースローは打者からすれば高めの速い球が嫌なもの。それがないと打者は楽だ。だからコースの高低で勝負できていない。さらに緩急をつけるはずのカーブを習得できなかった。アンダースローの武器である緩急をつける「奥行き」でも打者と勝負できない。
キャンプから1000スイングで力をつけた野手陣は、オープン戦で破壊力は見せられなかったが、実績十分の戦力が並んだ。
浜名氏 どのポジションも選手層が厚いので、大きな心配はないが、ここも強いて挙げるなら、打撃の調子が上がらない周東。昨年シーズン終盤の快進撃を呼んだ1番二塁のレギュラーの座を期待されているが、足を見せるための打撃の方が、オープン戦打率1割3分3厘と結果がでなかった。総合的にみれば不安が見つからないのが今季のホークス。それが唯一の不安かもしれない。




