危機感と緊張感と。パ・リーグ3連覇を狙うオリックスの宮崎・清武キャンプを22日、広島3連覇監督の緒方孝市氏(日刊スポーツ評論家)が訪問。同学年でプロ同期、旧知の中嶋聡監督を直撃し、あまり表に出ることのない指揮官の本音を聞いた。【構成=編集委員・高原寿夫】
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開幕前に中嶋監督と話すのは2年ぶりだが、当時から感じるのは危機感だ。連覇に成功したと言っても常にギリギリの戦い。それを示すように「今年はさらに厳しいと思うな」と強調していた。
何と言っても吉田正尚が抜けた穴は大きい。自分も監督時代、丸佳浩が抜けるなど、同じような経験がある。口では「いなくなれば誰かが出てくる」などと言っていたが、やはり、そう簡単ではない。
その意味で、よく言われることだが森友哉の加入は大きいと思う。そのまま吉田正の代わりになるわけではないが打撃はもちろん、センターラインを固める要素になる。性格も明るいし、いい効果をもたらすはず。何より同一リーグ間での移籍だけに特に西武戦では大きな意味を持つはずだ。
ライバルとして位置づけられるのは、やはり、ソフトバンクだろう。中嶋監督も「補強がものすごいからな」と真剣に言っていた。日本ハムから移籍の近藤も本気で欲しかったようだし、そういう部分でも警戒を強めている。
それにしても強く感じたのはファンの熱気だ。この日は平日で観客数は少なめだったようだが、それでも、これまでと違う熱気、活気がある。
「投内連係である投手がミスしたとき、ファンから『あ~』と声が漏れて。それから必死になってやってたよ」。そんなふうに中嶋監督もこのキャンプのエピソードを教えてくれた。
率直に言って、阪神や巨人、それに広島では当たり前の光景だったが数年前のオリックスにはなかった状況だと思う。広島にしても自分が監督に就任するころから「カープ女子」などと言って過去になかったような人気が出て、それが大きな刺激になった。それに似た状況が生まれているのかもしれない。
いずれにしても投手力が安定しているのは強みだ。やはり優勝の筆頭候補、3連覇の可能性は十分にあると見た。




