WBCで第2先発を務めていた戸郷翔征が、開幕2カード目の初戦に先発した。

中12日が空いているとはいえ、WBCで先発や第2先発をしていた国内組投手の中では“開幕一番乗り”。エースとしての自覚も見事だが、ピッチングの内容も見応え十分だった。

かつてのWBC球よりは滑らかなボールになったとはいえ、違和感はあっただろう。立ち上がりから逆球が多めで、本調子ではなかったと思う。それでも序盤は真っすぐで押し、リズムをつかんだのだろう。何より、カウントが悪くなっても打者に向かっていく闘争心がいい。WBCで自信もついたのだろう。バッティングカウントから、自信満々にフォークを投げられていた。

いい投手にいいピッチングをされれば、どんな強力打線でも得点するのは難しい。ただ、昨年の戸郷はDeNA打線に対して1勝3敗、防御率も4・11。やや苦手にして打ち込まれた相性の悪さは、まったくといっていいほど感じなかった。

DeNAが打てなかった原因として、打順の並びが気になった。佐野は出塁率が高く、1番に起用したい気持ちは理解できる。それでもセ・リーグは9番が投手。下位打線で実績のある打者もいないため、佐野の打力を生かせにくい。5回1死一塁から9番浜口で代打関根を送り、レフト前ヒットでチャンスを広げたが、負けている試合だから代打を出せただけだろう。

打順には役割がある。長打力があって出塁率が高く、足の速い選手がそろっているなら、調子のいい順に並べればいいが、そんなチームはない。今のDeNA打線でいえば、佐野と牧を並べてクリーンアップに置けば、1、2番には四球を出せず、ストライクゾーンで勝負するしかない。それなら打てるチャンスは広がる。

そして1、2番を打つ選手に足があれば、盗塁を警戒してクリーンアップに変化球を投げづらくなる。DeNAで走力があるのは桑原と京田だが、前を打つのがソトと戸柱では、機動力を生かせにくい。

たまたま今試合で打てなかったから、打線の並びが気になっただけなのかもしれない。それでも「佐野が出塁して牧でかえす」ぐらいのイメージしか湧かない。開幕4連敗。まだ4試合だが、打順の並びだけでも考えた方がいいと思う。(日刊スポーツ評論家)

DeNA対巨人 6回裏を抑えた巨人先発の戸郷(撮影・宮地輝)
DeNA対巨人 6回裏を抑えた巨人先発の戸郷(撮影・宮地輝)
DeNA対巨人 力投する巨人先発の戸郷(撮影・横山健太)
DeNA対巨人 力投する巨人先発の戸郷(撮影・横山健太)
DeNA対巨人 巨人に敗れ険しい表情でグラウンドを後にするDeNA三浦監督(撮影・横山健太)
DeNA対巨人 巨人に敗れ険しい表情でグラウンドを後にするDeNA三浦監督(撮影・横山健太)
DeNA対巨人 DeNA本拠地開幕セレモニーで上空から登場した佐野(撮影・宮地輝)
DeNA対巨人 DeNA本拠地開幕セレモニーで上空から登場した佐野(撮影・宮地輝)