阪神佐藤輝明内野手(26)が通算100号に王手をかけた。3点を追う8回2死一塁。初球の真ん中に来た146キロ直球を捉えた。中堅方向で左翼寄りのフェンスを越えて1点差に迫る15号2ラン。4回にも14号ソロを放っており、4月20日広島戦以来、今季3度目の1試合2本塁打となった。阪神元監督で日刊スポーツ評論家の真弓明信氏(71)が佐藤輝の打撃を解説した。

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阪神佐藤輝の4回の本塁打はさらに自信を深める一打になったのではないか。カウント2-2から、外角へのスライダーに体勢を崩されながらも、右手1本で右翼に運んだ。打つポイントは前だったが、体が泳がされても、バットのヘッドを返すことを我慢しながら、最後にヘッドを返している。だからタイミングを外されても、打球が伸びた。変化球はそれほど引きつけなくても、片手でさばくぐらいで、佐藤輝の場合はホームランになる。だから今のような真っすぐを待ちながら対応できれば、調子を大きく崩すことはないだろう。

2本目の本塁打は、ストレートのタイミングで打ちにいって捉えた。狙い打ちといっていいだろう。1発でしとめているから、調子はいいはず。2本とも、いいホームランだった。

佐藤輝は今、相手投手の直球をあまり速く感じていないはず。打撃の始動から、トップの位置まで真っすぐに準備できている。だから胸元の球や低めの変化球にも慌てることがない。ストライク、ボールもしっかり見極められている。シーズン当初から「軽打」でヒットを打っていたが、そこで打撃の感覚をつかみ、昨年までのようにむやみに振る姿はなくなった。センター方向や左への1発が増えたのも、打つ方向を決めているのではなく、タイミングを合わせて、来た球を打っているからだ。それがさからわない打撃になっている。

難しいことではあるが、今のタイミングの取り方を完全に身につけてほしいね。変化球が多くなると、そこに意識が向いてしまい、今度は真っすぐが速く感じてしまうことがある。そこが注意するポイントだ。

敗れはしたが、阪神のチーム状態は悪くない。初戦に1-0で勝てたのは大きいし、勝ち越しを重ねていけば、間違いなく、交流戦でも貯金を増やしていけるだろう。