中日ドラフト1位柳裕也投手(23)が順調に1軍のマウンドに向け、階段を上がっている。先発した3月2日の日本ハムとのオープン戦(札幌ドーム)で、右肘の張りを訴え戦線離脱。2軍でリハビリに励み、実戦登板を重ねている。

 ナゴヤ球場を訪れると柳がニコニコしていた。聞いてみると「明日、サチさんらしくて。頑張ります」とうれしそう。4月29日ウエスタン・リーグ、オリックス戦で明大の2学年上の先輩、オリックス山崎福と投げ合った。結果は5回で8三振を奪い3安打無失点で「プロ初勝利」。見事、先輩に投げ勝った。

 明大の同期、ヤクルトのドラフト2位星、DeNA同9位佐野が1軍でプレー。もちろん刺激になる。即戦力と期待された右腕は、目標だった「開幕ローテ入り」を逃し、悔しい思いもしただろう。「とんとんとうまくいきたい」と前を向く。2軍では2試合に登板。8イニングを無失点投球している。

 友利投手コーチも「2軍にいる若手の中で出てきてくれないといけない。小笠原も柳も」と待っている。昨年11月に左肘の遊離軟骨除去手術を受けた2年目小笠原も状態は上向き。若い力でチームを押し上げてほしい。【中日担当=宮崎えり子】