<球春みやざきベースボールゲームズ:ソフトバンク1-2楽天>◇26日◇宮崎アイビースタジアム

ソフトバンクもいよいよ実戦が始まった。この日は今季初ゲームとなる楽天戦。開幕投手に指名された千賀とともに、今季もストッパーを目指す森もマウンドに上がった。1回11球。きっちり打者3人で切った。嶋からは139キロのカットボールで空振り三振。直球とカーブを中心にボールの精度を確認しながらも順調な調整ぶりを見せた。

「初めての登板だったんで腕をしっかり振ることを考えて投げた。カーブをしっかり投げれば、まっすぐもよくなる」。入団から6年連続55試合以上に登板。昨年はサファテ不在を埋め、抑えとして37セーブを挙げ、セーブ王に輝いた。森は「どこで投げるにしても意識は同じ」と言ったが、サファテが復帰しても「抑え」の座は譲るつもりはない、が本音だろう。

サファテか森か…。これまでの実績を考えれば「不動の守護神」のサファテが試合を締めるのだろうが、今季はそう簡単にはいかない。この日、B組でサファテがシート打撃に登板。2軍選手を中心に34球を投げた。右股関節の手術から10カ月。本来の投球にはほど遠かった。本人もそのあたりはしっかり自覚しているようで「まだ体が弱い。体を鍛えて強くしないと。試合に投げろと言われれば投げるが、今は30球以上は難しい」と、冷静に自らの状態を分析した。

首脳陣にとっては悩ましい問題もある。外国人選手の出場枠だ。サファテを固定すれば、残り3人。仮に野手デスパイネ、グラシアルを使うと、ミランダ、スアレス、バンデンハーク、モイネロの4人の中から1人しか登録できない。他球団から見たらうらやむべき悩みの種だが、故障明けのサファテをことさら開幕照準にしなければ、外国人の柔軟な起用法が考えられると思う。【ソフトバンク担当 佐竹英治】