日本ハム実松兼任コーチ
日本ハム実松兼任コーチ

時間がたっても、絆は簡単に切れない。2月24日、沖縄セルラースタジアム那覇。オープン戦の巨人対日本ハム戦が開催された。7回表だった。左翼席から懐かしい音色が流れた。途中出場のプロ21年目、実松一成捕手兼2軍育成コーチ(38)が、この日最初の打席に立っていた。「変わってないです。うれしいですね。もちろん覚えていますよ」。1軍戦では、05年以来14年ぶりに応援歌を聞いた。当時と同じメロディーだと、すぐさま分かったという。

17年オフに巨人を戦力外となり、昨季からコーチ兼任で日本ハムに復帰した。98年ドラフト1位で入団した古巣へ戻った1年目は、公式戦では1軍での打席はなかった。オープン戦では18年3月20日巨人戦(東京ドーム)で唯一の打席に立ったが、応援歌が流れる前に初球を打って二ゴロだった。那覇では見逃し三振だったが、復帰2年目にして復活した応援歌が南国で鳴り響いた。ファンの声援は、実松本人にしっかり届いていた。

3月2日には、札幌ドームでも応援歌が歌われた。実松にとって、日本ハムのユニホームに袖を通して本拠地でプレーするのは05年9月28日ロッテ戦以来、実に4903日ぶり。四球を選んで出塁し、二塁へ進むと、相手の暴投で三塁へダッシュ。セーフとなった若々しいプレーに、ベンチもスタンドも大盛り上がりだった。

1年前の同時期に、日本ハムの私設応援団「闘将会」は応援歌の復活を決め、札幌ドームでの試合後にファン向けにも発表していた。本拠地が東京だった頃から現役を続ける数少ない選手の1人。北海道移転後もプレーしていただけに、動向を気にするファンも多かったと想像できる。以前と同じ応援スタイルで迎えた粋な計らいに、実松も全力プレーで応えた。

ちなみに応援歌の歌詞は、次の通りだ。

♪そのバットに闘志を込めて

♪お前の全ての力を

♪ここでぶつけろ

♪いざ進めGo!実松

レギュラーシーズンでも、1軍で、ファンの声援を力に変えて躍動するチーム最年長の姿を見たい。【日本ハム担当 木下大輔】

日本ハム実松一成(2005年5月19日撮影)
日本ハム実松一成(2005年5月19日撮影)