中日初のフェースガード付きヘルメット(Cフラップ)を着用した選手が生まれた。3年目の石垣雅海内野手(20)だ。

この2年間は頭部死球に悩まされた。17年7月はウエスタン・リーグの阪神戦で。そして昨秋の宮崎フェニックスリーグでも受け、入院した。対策としてソフトバンク柳田、広島鈴木、巨人丸らが愛用するヘルメットを、中日選手として沖縄・読谷キャンプの終盤から初めて着用した。

昨年のフレッシュオールスター(弘前)では、ウエスタンの勝利を決定づけるソロ本塁打を放ち、MVPを獲得。読谷2軍キャンプでも、立石巡回コーチや荒木内野守備走塁コーチが特守にも付き合うなど、首脳陣の期待も大きい。石垣は「力を抜くことを教わってきました。守備、走塁、打撃もよくなりました」と笑顔をのぞかせた。だが2軍キャンプ最終日に石垣は別メニュー調整。体の違和感を覚え、病院で「左内腹斜筋の軽度の筋挫傷」の診断を受けた。

3月に入っても別メニュー調整は続けているが、4日にはティー打撃も再開。「もう大丈夫です」と、石垣も練習合流を視野に入れる。立石コーチは「キャンプ中にスローイングも教えて良くなった。これまで使っていなかった部分を使えるようになったから、少し負担がかかったんだろう」と思いやった。キャンプ終盤の故障は、石垣にとって不本意。しかし、同コーチの言葉を借りれば、成長の証しともいえる。1軍出場は17年の1試合、3打席だけ。1軍でのプロ初安打は新ヘルメットで奏でる意気込みだ。【中日担当 伊東大介】