5月1日、「令和時代」が始まった。4月30日、午後11時過ぎにテレビを付けると、まるで大みそかのように盛り上がっていた。プロジェクションマッピングを使って、カウントダウンをしている番組もあった。

平成から令和に移り変わったこの日、阪神ファンは特に楽しい気持ちだったはずだ。28日の中日戦から4連勝。平成最後の甲子園も、令和最初の甲子園も勝利で飾った。この2日間、勝利に大きく貢献したのがドラフト1位の近本光司外野手(24)。1日には、01年に赤星氏が記録した阪神の新人最多連続安打の12試合連続安打に並ぶなど「平成最後のドラフト指名選手」が躍動した。

当たり前の話だが、今年のドラフトは「令和最初のドラフト指名選手」が生まれる。今年は例年にも増して、ドラフト1位候補に挙がる高校生投手が多い。高校野球歴代最速163キロをマークし、大きな可能性を秘める大船渡・佐々木朗希投手を始め、平成最後のセンバツ優勝を果たした東邦の「二刀流」石川昂弥投手。星稜の奥川恭伸投手は昨年のU-18日本代表に選出され、中日根尾や日本ハム吉田輝から学んだ頭脳派投手だ。創志学園の西純矢投手は最速150キロの剛腕タイプで、最速153キロ左腕の横浜の及川雅貴投手は、一級品のボールを持つ。他にもたくさんの才能豊かな投手がそろう。

この5人も集結した4月上旬のU18日本代表第1次候補の合宿に、阪神スカウト陣も訪れた。阪神がドラフト1位で高校生投手を指名したのは12年の藤浪(大阪桐蔭)が最後。阪神は今年、誰を指名するのか。令和元年10月を楽しみにしたい。【阪神担当 磯綾乃】