<ソフトバンク1-4楽天>◇2日◇ヤフオクドーム

工藤ソフトバンクにとっては何ともつらい3連敗となった。交流戦前の楽天3連戦。それも本拠地・ヤフオクドームで歓声に包まれるはずの首位決戦が悲鳴と変わってしまった。4月16日からのロッテ3連戦(ZOZOマリン)以来、今季2度目の同一カード3連敗で3位に転落してしまった。

敗因はいくつもあろう。だが、記録に残らない2つの「エラー」は致命的だった。2回表の2死一、三塁からの挟殺プレー。相手のミスを帳消にしたどころか、その後に9番堀内に2点適時打を打たれたわけだから、悔やんでも悔やみきれない。「あ、しまった。銀次がやってしまったと思いましたよ。そしたら向こうがミスして。本当にラッキーでしたね」。試合後、楽天笘篠三塁ベースコーチは苦笑いで振り返った。重盗のサインで三走・銀次が甲斐の二塁送球を確認することなく本塁突入。まんまと三本間に挟んだが、アウトにすることはできなかった。

もう1つは2点差の9回表。この回から登板した武田が二塁打と犠打で1死三塁とされ、3番浅村への初球は外角高めの直球。あっさりと右犠飛を許し、決定的ともいえる4点目を献上してしまった。制球ミスにしてもあまりにも安易すぎる1球だった。6回以降は椎野、甲斐野が計8三振を奪い無失点に封じていただけに、反撃のムードはこの1点で吹き飛んだと言っていい。ミスは出る。だが「仕方ない」では済まない2つの「エラー」ではあったように思う。

まあ、悲観的になってもいけない。得意の交流戦が4日から始まる。昨年は23勝23敗の勝率5割でセ界との戦いに突入し、いきなり6連勝で浮上した。ゲンのいい「データ」に期待しよう。【ソフトバンク担当 佐竹英治】