ストイックな姿勢で、来季に臨む。オリックス田嶋大樹投手(24)が、今オフも「孤高の自主トレ」に励む。

「基本的には毎年独りでやっている。練習に集中してやりたいのが(理由に)ある。黙々と集中してできる環境でやっています」

今季は20試合に登板して4勝6敗、防御率4・05。プロ3年目で初めて規定投球回に到達した。「けがなく1年間ローテを守って、規定投球回に到達したことで、球団の方から『しっかり仕事をしてもらった』と言っていただけた。来季は今年以上の成績をと背中を押してもらったので、しっかり期待に応えられるようにしたい」。

契約更改交渉は1度は保留し、再度球団と話し合って2400万円増の年俸4200万円でサインした。更改後の記者会見では左腕エースとしての自覚も口にした。「自分の意見も聞いていただき、納得できる形で話し合いができたので良かった。より一層頑張りたいと思う気持ちになりました。タイトル争いに入っていけるような成績を残したいと思っている。タイトルを狙えるような数字を残さないと、チームに貢献できないのかなと。目標は大きく持って。目の前の自分があるべきことを把握して、やることが大切」。

着実に1歩ずつ前に進む。「個人的には目の前のことをコツコツやっていくスタイル。1試合1試合、1人1人、自分のピッチング、自分のボールを投げられるように頑張っていきたい。妥協なく、自分に厳しくやっていきたい」。オフの自主トレ、報道陣もシャットアウトし、全集中で来季を見据える。「野球はメンタルのスポーツだと思う。精神的な面も強くしないといけない。しっかり継続する力をつけたい」。その言葉には、強い決意が見えた。

「しんどくなったときに、いかに『もう1本』となれるか。自分に厳しくできるかで、精神的タフさがついてくる。今年の経験を生かせる考え方を持てればいいなと思います」。次に公の場へ出てくるのは2月1日のキャンプイン。プロ4年目を迎える来季25歳。まだまだ伸びしろがある。(金額は推定)【オリックス担当=真柴健】