じっと戦況を見つめ、ときにほほ笑む。オリックス水本勝己ヘッドコーチ(52)は、若手の成長ぶりに目を細める。
広島で2軍監督などを歴任し昨オフにオリックスに加入。同学年の中嶋監督を支えるポジションを任されている。「第一印象はおとなしいチーム。でも、キャンプに比べたら、ちょっとずつ変わろうとする姿が見えてきた。去年の雰囲気はわからないけど、キャンプの序盤から比べるとね」とほおを上げる。「強いチームになるには選手たちが自主的に考えて動かないといけない。その方向に持っていくのが、スタッフの仕事だから」。選手に寄り添う指導をモットーにしている。
今季の開幕スタメンに高卒2年目の紅林、高卒3年目の太田が名を連ねるなど、若い選手が目立つ。「素材は間違いない。良い意味で『我』を通してほしい」と将来を見据え、期待を込める。
水本ヘッドが「ベニ! 」と愛称で呼ぶ紅林は、宮崎キャンプで猛アピールした。ただ、オープン戦は16試合で打率1割7分6厘と調子を落とした。「どんな選手でも絶対に『壁』を経験している。ゲームで感じたことをどうするか。この世界、練習した選手が勝つ」。
指導する選手の多くは20代前半。「時間がかかる。(雰囲気を)変えようとするのは浸透してきてる。それを手伝うだけ。特効薬はない。積み重ねるだけですよ」。試合前練習では外野でキャッチボールやダッシュを行う投手陣、内野でノックを受ける野手らに声をかけるシーンが目立つ。「勝利&育成」を求めた、明るい声が今日も球場に響く。【オリックス担当=真柴健】




