1、2、3…8、9! 開幕から46試合目で、初めて完全一致した。オリックスは22日のソフトバンク戦(ペイペイドーム)で今季初めて同一オーダーを組んだ。試合開始前、オーダーを見比べようとスクラップノートをめくる日々に終止符が打たれた瞬間だった。

ここまで46試合で45通りのオーダーを組んだ首脳陣。中嶋監督が常々「ベストな状態を探していく。それがこちらの仕事」と話してきたように、勝っても負けても、翌日には異なるメンバーで臨んできた。試合後の取材では「打撃練習を見る感じ、悪くないと思ったので」とコメントすることも多々あった。

昨季途中から監督代行を務め、今季から監督として指揮を執る中嶋監督。就任当時からの「対話重視」は変わらない。普段の練習ではグラウンドで選手と話す姿が見られ、ときにはノックも打つ。監督の隣でサポートする水本ヘッドコーチはシーズン序盤から力を込めてこう言っていた。「監督って大変なのよ。めちゃくちゃ選手のことを考えている。ここまで、勝利と育成を追求するというスタイルでやってきている。その根底を変えずに戦っていく」。

中嶋監督は日替わりオーダーになる理由をシンプルに説明する。「(開幕時と)メンバーも代わっている、最初に出ていたメンバーと今のメンバーは違うので。調子の良い選手を使っていく。その日のベストの形を求めて。今ファームに行っている選手が、また上がってこられるのがチームにとって良いことなので」。開幕スタメンに1、2番で名を連ねた佐野皓、太田は現在ファームで奮闘中。また1軍にパワーアップして戻ってくる日を指揮官も待っている。

捕手3人態勢や状態を見た救援起用法に、日替わりスタメン。オリックスは、全員野球で乗り越える。【オリックス担当 真柴健】