阪神で毎年恒例となっている女性向けイベント「TORACO DAY」。今年は27日DeNA戦(甲子園)で、新型コロナウイルス感染症対策ばっちりの新スタイルで開催された。

球場の女性ファンの口元には、パステルイエローにグリーンのトラひげが書かれたマスクが映えていた。フルーツ柄の「TORACOユニホーム」とともに、女性の入場者全員にプレゼントされた「トラひげマスク」。ボールガールやリリーフカーを運転する「Tigers Girls」も着用。企画の担当者は「『TORACO DAY』と言えば、トラひげとトラ耳をアイコンとして、定着させたいと思っていた。なにか違う形でできないかと考えました」と説明した。

これまでは顔に貼る「トラひげシール」プレゼントや、トラ耳を模したヘアスタイルが体験できるブースなどを設置していたが、コロナ禍の中では難しい。「トラひげマスク」は、感染予防とイベントを盛り上げる応援スタイルを両立。球場外に設置されたフォトブースでは、マスクをしたままでも思い出に残る写真が撮れる、楽しいアイテムになった。

球場外周に設置されている感染予防を呼びかける選手のパネルも、この日は背景がフルーツ柄の限定デザイン。パステルイエローのタテジマの旗も飾られ、球場全体がフェスのように華やかに彩られた。「『TORACO DAY』は若年層のチケット購入者も多く、最初に比べて女性の比率も増えています」と話し、新たなファンが試合観戦に訪れるきっかけになっている。

今年は試合中にリモート応援アプリ「リモートチアラー」を使い、NMB48川上千尋(22)がゲスト出演した応援企画も開催。実際に聞いてみると、選手の登場曲や応援歌がリアルタイムで流れ、どこにいても球場にいるような感覚を味わえる。

企画の担当者が一番こだわったのは、もちろん「安心、安全」であること。この日の入場者は1万7032人。コロナ禍にも負けない、安心して楽しめるイベントを実現した。【阪神担当=磯綾乃】

阪神対DeNA 「TORACO DAY」で「トラひげマスク」をつけるリリーフカーガール(撮影・上山淳一)
阪神対DeNA 「TORACO DAY」で「トラひげマスク」をつけるリリーフカーガール(撮影・上山淳一)
阪神対DeNA 近本光司を紹介するボードもTORACO DAY配色(撮影・上田博志)
阪神対DeNA 近本光司を紹介するボードもTORACO DAY配色(撮影・上田博志)