5日の楽天戦(ペイペイドーム)でソフトバンク工藤公康監督(58)がグラウンドに姿を見せたのは、チームの練習が終わる午後3時半過ぎだった。試合前取材は毎回行うが、練習が終わる頃に対応が始まったのは今季初めてと言っていいほど遅かった。「みなさん本当に申し訳ございません。残り少なくなってきて、気合が入りすぎてミーティングが長くなってしまいました」。囲み取材の冒頭で報道陣に頭を下げた。

首脳陣ミーティングの主な話題は、先発ローテーションの再編だったという。現在1軍に同行している先発陣は、千賀、マルティネス、石川、杉山、笠谷、東浜の6人。これまではローテの谷間にスチュワートも入っていたが、3日に出場選手登録を抹消された。「今の時点で先発陣をファームから(呼ぶ)、というのはクエスチョンです。順番を変えるくらいです」。もちろん今後の結果次第で流動的にはなるが、基本的には前述の6人でローテを回していく可能性が高い。

そうなると不惑のベテラン、和田毅投手(40)が心配だ。今季18試合で5勝6敗、防御率4・48の左腕は、現在左肩のコンディション不良で2軍調整中。1~3日のオリックス3連戦では先発登板を急きょ回避した。森山投手コーチは「彼には話しましたけど、終わったわけじゃないので投げられるようにしてくれと言ってある。この先のことは分からない。彼の体の調子によりますけど」と話すにとどめた。

和田は昨オフに2年契約を結んでおり、来季も現役を続ける。目標に掲げる40歳以上での規定投球回到達&2桁勝利を同時に達成すれば球団初の快挙。「41歳の和田毅」で、歴史に名を刻んでほしい。【ソフトバンク担当=只松憲】

ソフトバンク和田毅(2021年9月5日)
ソフトバンク和田毅(2021年9月5日)