阪神ドラフト1位森木大智投手(18=高知)に、思わずほのぼのとさせられた。21日、サンテレビの「熱血! タイガース党」にリモート生出演した際、紺色のスーツにストライプのネクタイでバッチリ決めていた。ドラフト会議当日や仮契約交渉の場では高知高の学生服だったから、スーツ姿を見たのはこの時が初めて。オーダー注文の高級品かも…と思い、翌22日の新人合同自主トレ後に聞いてみた。

「お母さんと地元の青山で買いました(笑い)」

予想とは裏腹に、紳士服販売チェーン「洋服の青山」の名前が出てきた。ネクタイも「横のシマシマはあんまりいない」と店員から推され、黄色と紺色のストライプを選んだという。素朴な18歳の回答に、取材エリアの雰囲気が一気に和んだ。

あどけなさが残る右腕だが、練習に取り組む姿勢は先輩たちにも負けていない。キャッチボールの冒頭では硬式球と重さの違う「プライオボール」を投げ、肩周りのインナー(内側の筋肉)に刺激を入れる。けが予防のためだというルーティンは、プロ入り後から新たに取り入れたものだ。

ブルペンではスタッフに真横で動画を撮影してもらい、すぐさまチェック。「フォームが中途半端なまま入りたくないので」と同期入団の鈴木勇斗投手(21=創価大)、桐敷拓馬投手(22=新潟医療福祉大)がブルペン入りする中、あえて回避した日もあった。「ちょっとずつ慣れてきました」とプロの硬いマウンドにも順応しつつある。

キャンプは2軍の高知・安芸スタート。「地元でできるのはありがたいですけど、目指すところは1軍で活躍するための2軍なので、そこだけは忘れないように」と引き締めることもあれば「久しぶりにカツオが食べたい。カツオのたたきは塩ですね」とニヤリとすることも。熱い森木も、まだまだ初々しい森木も、どちらも注目して追いかけたい。【阪神担当 中野椋】

新人合同自主トレの3000m走で先頭を走る森木大智(右端)(2022年1月22日撮影)
新人合同自主トレの3000m走で先頭を走る森木大智(右端)(2022年1月22日撮影)
プライオボールでキャッチボールを行う阪神森木大智(2022年1月17日撮影)
プライオボールでキャッチボールを行う阪神森木大智(2022年1月17日撮影)
サンテレビ熱血タイガース党にリモート出演した森木(左)と鈴木(球団提供)
サンテレビ熱血タイガース党にリモート出演した森木(左)と鈴木(球団提供)