<ロッテ6-0オリックス>◇10日◇ZOZOマリン

完全試合を達成し雄たけびを上げるロッテ佐々木朗希(撮影・横山健太)
完全試合を達成し雄たけびを上げるロッテ佐々木朗希(撮影・横山健太)

0行進が続くソフトバンク戦と並行して他のゲームもチェックしていたら、「歴史的」な場面に遭遇したではないか。ロッテ佐々木朗が、オリックスを相手に13連続三振の日本記録を作って投げ続けている。目が離せなくなった。圧巻の投球は続き、9回、代打杉本を三振に切って完全試合を達成。日本記録タイとなる1試合19奪三振で締めた。完全試合は94年巨人の槙原以来。パでは78年阪急今井が成し遂げて以来だから、興奮しないはずがない。

1978年9月1日付日刊スポーツ1面
1978年9月1日付日刊スポーツ1面

「いやあ、すごいね。球が速いのはうらやましいね。俺の場合は、完全試合なんかできると思って投げていなかったからね。最後は投ゴロ。震えて一塁に投げたなあ。ものすごく緊張したわ。それにしても19奪三振? やっぱり三振取れる投手はいいね。俺は3三振やったから」。

携帯電話の向こう側の人も、少しばかり興奮気味に昔を思い出しながら、ニューヒーローの投球に何度も「すごいね」を連発。昭和最後の完全男、今井雄太郎氏だ。所用のため、佐々木朗の投球を生で見守ることはできなかったが、入団からポテンシャルの高さには注目していたようだ。「いずれは誰か完全試合をやると思っていたけど、やっぱり佐々木朗かあ」。完全試合とともに19奪三振には「俺とは違うなあ。俺は内野ゴロが19個やったんじゃないかな」と笑った。実際には18個で、しっかり打たせて取っての偉業達成だった。

ホークスは西武に完封負け。柳田、栗原が離脱した影響は、やはり大きい。首脳陣が期待する新外国人ガルビスも、打撃が上向いてこない。次カードはロッテとの2戦(長崎、ペイペイドーム)。佐々木朗と当たらないのは幸いだった。【ソフトバンク担当 佐竹英治】