中日アリエル・マルティネス捕手(25)が来日5年目で存在感を発揮している。

5月10日のヤクルト戦(神宮)からは大当たり。3本塁打を含め、21日までの10試合で無安打は2試合だけ。決勝打も3度記録した。5月月間打率3割6分8厘(21日現在)を刻んでいる。

20年7月1日に支配下登録され、同4日の巨人戦で球団史上20年ぶりの外国人捕手としデビュー。同戦では球団史上初のゴンザレスとの外国人バッテリーを組み、同じく球団史上初の盗塁も阻止も。本業は捕手だが、今季は外野手専任でスタメンを任されるまで成長した。

主砲ビシエドが4本塁打、打率2割5分5厘と低調。4番代役を務めた11日ヤクルト戦(神宮)では、決勝2号ソロで気を吐いた。「5年いるがいつもアドバイスをもらっている。日本のことをよく知っていて、前を向くしかないと言ってくれる」。同じキューバ人の先輩ビシエドのサポートに感謝する。

立浪監督が就任した直後のナゴヤ球場の秋季キャンプも外国人として初完走した。「ビシエドは実績もある。暖かくなれば彼のバットも暖かくなる。心配しなくてもいい」。A・マルティネスは兄貴分の復調に太鼓判を押す。

ビシエドも昨季の交流戦では打率4割9厘。12球団ただ1人の4割超え(規定打席到達)で「日本生命賞」を受賞した。中日は借金を抱えたまま、24日からの交流戦に突入するが、A・マルティネスが好調を維持すれば、立浪竜の交流戦キーマンになりそうだ。【中日担当 伊東大介】