先日、お酒の席でこんな会話が聞こえてきた。「1番と言えば?」「青木~」。ヤクルト打線について話しているようだ。青木が1番。なくはないか、と思いながら聞いていた。「2番宮本」。なくはない。「3番は~、岩村」。ここで気付いた。宮本が丈ではなく慎也だということに。05年のオーダーだった。

野球が好きな人や実家で中継が流れていた人には、「懐かしの1番」とか「最強の4番」がそれぞれいると思う。以前ヤクルトファンの記者、西武ファンの記者と「○年の開幕スタメン穴埋めクイズ」をしたことがある。出題者側だったが、2人とも思い入れのある年代の打順をすらすら言えて感心した。

一方で、万人が納得する「これぞ1番」「これぞ4番」という選手はそう多くない。意見が割れるし、楽天鈴木大がロッテ時代の13年に達成したように、1シーズンで全打順先発出場する選手もいる。

そんなことを考えながら休日を過ごしていたら、スマホの通知が鳴った。「ヤクルト村上、史上最年少50号。王貞治超え」。

こんなに説得力のある「答え」はない。何せ高津監督が就任してからずーっと4番だ。「村神様」は20年後くらいに、「歴代最強4番」としてファンの居酒屋トークを彩る存在になっているかもしれないなと、ふと思った。皆さんの「これぞ4番」は誰ですか? 【遊軍 鎌田良美】