白梅の花がポツポツと咲き始めた。今は二分咲きといったところか。ホークスのキャンプ地、宮崎・生目の杜運動公園の第2球場左翼ポール裏に、ひっそりと梅の木は立っている。キャンプ誘致へ尽力した元ダイエー監督でもあった故根本陸夫氏の功績と感謝の気持ちを込めて、同施設の開場に合わせ宮崎市の関係者が根本氏の出身地でもある茨城・水戸市から取り寄せて植樹したものだ。
キャンプ休日だった10日、梅の木の下に記念のプレートが設置された。「根本陸夫様 貴殿のご指導、ご協力により今日のスポーツランドみやざきの礎を築くことができました」。プレートにはそう記してあった。宮崎市関係者はホークスの宮崎キャンプ20周年の節目の今年に、あらためて感謝の気持ちを伝えたかったという。
ホークスはいよいよ実戦練習が本格化する。この日、シート打撃に登板した杉山は第2クールからフォーム改造に取り組んでいる。甲斐、リチャードから三振を奪ったものの、納得の投球にはほど遠かったのか、打者5人、19球で切り上げた。身長193センチ、最速160キロを誇る男も試行錯誤の日々が続く。「このままじゃいけないなと思って。斉藤和巳コーチとも相談してフォーム改造しています。とにかくどんな形でも抑えられれば…」。ここから先は練習ではなく「結果」を求められ、振り落としが始まっていく。もちろん、杉山自身が一番、理解しているはずだ。杉山のフォーム完成度はまだ一分咲きといったところだろうか。思い返せば、杉山のようなタイプの投手を根本さんは最も好んだ。「頭で考えるんじゃなくて、体でやるんですよ」。白梅を見ていると、根本さんの声が聞こえてきた気がした。【佐竹英治】




