言霊。巨人ドラフト4位の門脇誠内野手(22)は、言葉の力を大事にする。「言葉に出せばかなう」。父寿光さん(53)にそう教えられてきた。今季はドラフト指名されてから目標に掲げていた「1年間1軍に居続けること」を宣言通り達成。126試合に出場し、打率2割6分3厘、3本塁打、21打点の成績で1年目をフィニッシュした。

そんな門脇の1年間の覚悟に満ちた「言葉」を集めた。

◆阿部新監督の新体制初日となった14日の秋季練習。指揮官の「自分も変わるからみんなも変わって欲しい」という言葉を受けて言った。「もちろん自分も変わるつもりでしかない。ですよねっていう感じじゃないと、監督が変わるって言われたから変わろうじゃ遅いと思いますし、いや、それは当たり前でしょっていうぐらいじゃないと。そういう意味では、自分もそういう決意ができてた」。高い意識で目線は先を見据えていた。

◆9月からは長年、絶対的ショートの地位を確立してきた坂本がサードにコンバートされ、ショートのスタメンを任されるようになった。入団前には「坂本さんは自分とタイプが違いますし、そこを求め過ぎちゃうと自分を見失うと思っている。自分には自分にしかない武器があると思うので、そこはしっかり崩さずに。やっぱり投手からの信頼を勝ち取れるような遊撃を目指してやっていきたい」と地に足をつけていた。実際に、球際に強く、積極性のあるスタイルでショートの座を勝ち取り「こんなことがあるんだなみたいな。幸せというか、本当に(坂本と三遊間を)組んでいるんだな、と思います」としみじみ言った。

◆支配下のルーキー6人が1軍に勢ぞろいした9月3日のDeNA戦(横浜)で9回に決勝適時打を放った。試合後、同期勢ぞろいにも、自らの活躍にも浮ついた表情は見せなかった。「やっぱり戦力にならないといけないと思っている。全員が自分自身の立ち位置を分かって、いるだけじゃ意味ないので。勝つために居続けられる全員になっていきたいと思います」と未来のチームを背負う覚悟を示した。

◆昨年10月の指名あいさつで自らの武器を分析。言葉だけではなく、プロ入りのための戦略や考えとそれを実行に移せる胆力がある。「もともと高校時代も足とバントという選手だったんですけど、プロに行くために、3年生の頃からしっかり振るようになった。セーフティーバントもずっと得意ではあったんですけど、それも封印して、打つことでスカウトに目をつけてもらうようにという意識の中で振ってきた」。一時は封印した武器もプロの舞台で解放し、チーム2位の14犠打をマークしていぶし銀としての存在感を放った。

来季はチームの重要な1ピースとしてスタートする。ショートはチームの中心にいるポジションでもある。「リーダーシップは試合でる以上求められると思う。今は個人のレベルアップにひたすら目を向けて、シーズン入った時にはちゃんと声というか、ピッチャーに声かけしたりとか、そういう雰囲気も自ら引っ張っていけたらなと思います」と自覚をにじませた。【巨人担当=小早川宗一郎】