今オフにポスティングシステムで大リーグ移籍を目指す、オリックス山本由伸投手(25)は、大忙しだ。27日に都内で行われた最優秀バッテリー賞の表彰式に出席すると、翌28日はNPBアワード。沢村賞、MVP、ベストナイン、最多勝利、最優秀防御率、最多奪三振、勝率1位…。文字通り抱えられないほどのタイトルを手にした。

そんな中、うれしい再会が待っていた。最優秀バッテリー賞の表彰式にゲストとして訪れたのは、今季までオリックスで投手コーチを務めていた高山郁夫氏(61)。ともに表彰された若月健矢捕手(28)と3人で、笑顔で記念写真に収まった。

高山氏は心からうれしそうだった。「本当にこの2人と巡り合って、コーチができてよかった。自分から行動できる2人。すごいプロフェッショナルだと感じた」。若月が1年目の14年からオリックスへ。16年から1度チームを離れて18年から再び戻ると、2年目の山本がいた。

「若月はまだ1年目、バリバリではなかった。本当に努力して、一生懸命配球を勉強している姿をすごく覚えている。由伸はすごくストイック。ただたんに速い球を投げたいではなく、ボールの質だとかいろんなことを考えられる。大ざっぱなピッチャーではない、頭のいいピッチャーだと感じました」

懐かしそうに話す高山氏の言葉から、2人がチームの中心となるまでの軌跡が垣間見えた。

山本を「野球小僧」と話す高山氏は、海を渡ってからの活躍も確信している。「環境に慣れてけがをしないで、無理をしないで。必ず成功できる男だと思っています」。新たな挑戦をする右腕にとっても、背中を押されるような再会になったはずだ。【オリックス担当=磯綾乃】

練習中、高山郁夫コーチ(左)と話し込む山本(2022年10月22日撮影)
練習中、高山郁夫コーチ(左)と話し込む山本(2022年10月22日撮影)