プロ野球の春季キャンプが始まって、2週間が過ぎた。阪神は27日のキャンプ打ち上げまで、折り返し地点といったところ。記者も踏ん張りどころだが、当然、選手は連日の練習で疲労がたまっている頃だろう。初の1軍キャンプに臨む若手なら、なおさらだ。

野口恭佑外野手(23)は、12日に沖縄・宜野座での1軍キャンプ地で行われた1、2軍合同紅白戦で元気がなかった。白組の3番左翼で先発し3打数無安打。「野口なんかバテバテやな」と岡田監督も苦笑い。「そりゃ、初めての1軍キャンプで思ったよりも緊張感とかいろんなので、バテるよな。緊張ほぐれてようなったらいいけど、そんなんしゃーない」と気遣われるほどだ。

そんな中“援軍”がやってきていた。6日に両親がキャンプ地へ来訪。数日間滞在し、新しい背番号97を背負う息子に熱い視線を送っていた。沖縄入りする前夜に電話でやりとりしたといい「『明日行くけん』って行ったら、『もっと早く言ってよ。今ごろ普通言わんやろ』と言われまして。あんまり心配かけたくなかったのでね。本人もなんかそわそわするだろうから、ギリギリまで言わなかったんです」と父峰誠さん(48)。等身大の23歳の様子が垣間見えたような気がした。

7日には森下とともに外野で特守に臨む様子を、最後まで見守っていた。父は「入った時とは全然違う」と打撃だけでなく守備も向上していることを実感。「とにかくケガしないように、いろんなことを吸収していってほしい」とエールも送った。

野口は「いつも見に来ていますし、あんまり気にしてないです」と照れ笑い。それでも、「練習でいくら打っても意味がないので。試合で見せられたら一番、うれしいですね。甲子園で見せられるように」と本拠地での本塁打を力強く約束していた。3月29日の開幕ゲームまで、まだ先は長い。家族の力を胸に、沖縄での残り時間を乗り切ってほしい。【阪神担当 中野椋】