巨人岡本和真内野手(25)がセ・リーグトップの27本塁打、80打点で前半戦を終了した。昨年は本塁打王と打点王に輝いており、セ・リーグで2年続けて本塁打と打点の2冠を獲得すれば85、86年バース(阪神)以来となる。17号から23号まで7本連続で走者を置いて打つなど、前半戦の岡本和は2ランを9本、3ランを7本放って本塁打で50打点を稼いだ。本塁打は2位村上(ヤクルト)と1本差だが、打点は山田(ヤクルト)に15点差をつけた。

 
 

6月12日の18号から4本続けて3ランを記録し、ファンから「ミスター3ラン」と呼ばれたが、これまで1シーズンに3ランを最も多く打った選手は誰だろうか。2リーグ制後の打点別の本数を調べてみた。ソロは79年掛布(阪神)87年秋山(西武)ら4人の33本、2ランは01年ローズ(近鉄)の29本、満塁は50年西沢(中日)の5本が最多で、3ランは80年ソレイタ(日本ハム)の14本が最も多かった。80年ソレイタはリーグ2位の45本塁打で、内訳はソロ24本、2ラン6本、3ラン14本、満塁1本だった。セ・リーグの最多は77年マニエル(ヤクルト)の12本で、前半戦のペースならばマニエルの数字に並びそうだ。

 
 

3ランを10本以上打ったのは過去9人(11度)いるが、日本人選手はロッテ時代の85年と中日時代の88年に10本記録した落合だけ。岡本和は2リーグ制後の日本人選手最多記録へあと3本に迫っている。ソロ、2ラン、満塁に比べ、なぜか3ランの上位は外国人選手が多い。走者2人の場面では、日本人選手は1発よりも適時安打でつなぐ意識が強いのかもしれない。

今季の前半戦は両リーグで合計902本塁打だったが、そのうち3ランは93本で全体の10・3%。20年は1288本のうち166本で12・9%、19年は1688本のうち167本で9・9%と、3ランが全本塁打に占める割合は10%前後しかない。岡本和が3ランを2桁に乗せられるか、後半戦を楽しみにしたい。【記録室】