7日の紅白戦は「阪神の弱点」がもろに出てしまうものになった。2回に中堅・中谷将大が中前打を後ろにそらすと、もう止まらない。4回には高橋遥人がけん制悪送球。この回、新人で二塁を守った中野拓夢に送球ミスも出た。
それだけではない。失策にこそならなかったが6回に併殺を完成させた二塁手・北條史也の一塁送球はショートバウンドになっていた。7回1死満塁では前進守備の木浪聖也が遊ゴロをはじく。併殺は微妙だったがバックホームはできたように見えた。結局、一塁でしかアウトを取れず、失点につながった。
今更言うまでもないが阪神の失策、守備ミスは多い。どうすればそれが減るのか。このキャンプ、臨時コーチに川相昌弘を招き、対策を取っている。この紅白戦後にサブグラウンドでみっちり守備練習も行われた。とはいえ急にうまくはならないし、選手が頑張っているのも間違いない。
そこで思い出してしまうのが昔からスポーツの練習でよく言われる言葉だ。「練習は試合のつもりで。試合は練習のつもりで」というものである。学生時代、どんなスポーツを経験した人でも1度は聞いたことがある言葉だろう。
初めて聞いたときは「どっちやねん」と突っ込みたい気にもなったが、もちろん、理解できる。失敗しても実害のない練習では緊張する試合のつもりで。どうしても硬くなる試合のときは失敗してもいい練習のつもりでプレーしろということだ。言うまでもないが。
そこで阪神だ。「練習のための練習をしているのではないか」。第1クールを視察した緒方孝市、この日の紅白戦を見た桧山進次郎、2人の日刊スポーツ評論家が口をそろえるように言った見立てだ。
ブルペン投球、打撃、そして守備。もちろん練習なのだが、すべて試合のためにやっていることだ。しかし練習の段階でそれを強く意識できているかどうか。ブルペンで投げるとき、例えばセットポジション、クイックモーションで投げる際に本当に走者を想定しているか。ゴロを捕るときに頭の中で「これは1死一塁の場面」などと本当に強く意識しているか。
その意識の強さが大事になってくる、ということだ。まだ春季キャンプ、ミスが出ても許される時期ではある。しかし強い意識を持ってプレーするかどうかは常に重要だ。(敬称略)【高原寿夫】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「虎だ虎だ虎になれ!」)




