阪神の新助っ人アデルリン・ロドリゲス内野手(30=パドレス3A)が8日に来日したと球団が発表していた。

何しろ「世界でもっとも担当記者が多い」と言われる阪神タイガースだ。以前なら試合があろうとなんだろうと空港まで虎番記者が駆けつけ「苦しむ阪神を救え!」などと写真も記事もバンバン出たものだがコロナ禍による取材規制で、そういう光景もなくなった。

なんとなく寂しい感じもするが、こればかりは仕方がない。練習参加までその様子はお預けだ。そしてコロナのおかげでこの日のヤクルト戦は中止。敵将・高津臣吾までかかったという。あらためて気をつけないと…という思いだ。

ロドリゲスの話だ。そこに何の裏付けもないし、そんなことないだろうとは思うけれど少しだけ期待していることがある。それは「オリックスに在籍していた」という点だ。

以前、オリックスには過去の阪急時代を通じてチーム内にこんな話があった。「いつかは阪神でプレーしたい」。人気面の差から出るプロとしての願望である。実際、移籍例は数多くあった。現在も糸井嘉男、西勇輝とオリックスからの移籍組が存在する。最近は、もう、そんなことはないと思うけれど-。

ところがと言うか意外というか外国人選手に限れば阪急、オリックスに在籍した後に阪神でプレーした選手は過去に1人だけ。闘将・星野仙一の下で優勝した03年、勝利に貢献したアリアスのみだ。ロドリゲスはそれ以来の「オリックス→阪神」助っ人になる。

01年オフ、阪神は新助っ人を数人リストアップ。その中にオリックス時代「ジョージ」という登録名でプレーし、契約面で折り合わず退団となったアリアスも入っていた。どういうタイミングだったか覚えていないが星野が記者たちに「ジョージな。ホンマにエエんか?」と聞いたのだ。

「オリックスで打ってましたで」と言うと「そうか」とニヤリ。もちろんすでに獲得が決まっていたのかもしれないが実際、星野就任とともに阪神にやってきた。そして03年に38本塁打をマークするなど優勝に貢献したのだ。

ロドリゲスがアリアス並みの活躍をしてくれれば何かが起こるかも…。守備位置の問題で起用の仕方も難しいし、シーズン途中の加入だしとは思うけれど少し上昇気配の阪神にあって、淡い期待を抱いてしまう部分も否定できない。(敬称略)【高原寿夫】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「虎だ虎だ虎になれ!」)

◆アデルリン・ロドリゲス 1991年11月18日、ドミニカ共和国生まれ。セントロ・エデュカティボ・ロス・パルマレス高を経て、08年にメッツと契約。マリナーズ、オリオールズ、パドレスなどのマイナーを経て20年はオリックスでプレー。21年はタイガース、今季はパドレスのマイナーに所属。マイナー通算1219試合に出場、1253安打、215本塁打、839打点、打率2割7分1厘。192センチ、95キロ。右投げ右打ち。

◆ジョージ・アリアス 1972年3月12日生まれ、米国アリゾナ州出身。エンゼルス-パドレスを経て00年オリックス入団。02年阪神に移り、同年から2年連続でチーム最多の本塁打、打点を記録。優勝した03年は一塁手でベストナイン、ゴールデングラブ賞を獲得した。04年限りで退団。06年巨人で日本復帰も同年引退。日本通算639試合、612安打、161本塁打、436打点、打率2割5分9厘。現役時代は180センチ、86キロ。右投げ右打ち。